著者は東京都内で動物病院を経営する獣医師だ。彼や同業者が体験した実話が集められている。治療現場では医師もペットも飼い主もきわめて真剣。だから、ときには奇想天外な勘違いが生じ、珍談、奇談の小咄集が出来上がる。
「動物病院に『りす』を連れてきた女学生。『お名前は?』『○○』『何歳ですか?』『十八歳』。カルテにはまた修正ペンが……」
「『犬の歯は全部、犬歯なのでしょうか?』。ごもっとも」
「私が苦手なものに動物のぬいぐるみがある。おすわりをした格好で、呼吸していないのがわかると、こちらの心臓が止まりそうになる」
もっと迫力があって面白いが、長すぎてここでは紹介できない話も数多い。
本の詳細を見る→ <ISBN4-88008-268-6
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