おきなわ女性学 事始
[朝日新聞 2016年6月19日]
[『みすず』no.557 2008年1・2月合併号]
屋嘉比収(日本近現代思想史・沖縄学)
1、勝方=稲福恵子『おきなわ女性学事始』新宿書房
勝方の本は「おきなわ女性学」の理論的枠組みの嚆矢を告げる著作。
[とちぎ男女共同参画推進情報誌 2007年9月 Vol.117]
[琉球新報 2007年3月25日]
[沖縄タイムス 2007年3月3日]
[出版ニュース 2007年3月中旬]
おきなわ女性学事始
勝方=稲福恵子著

 〈「おきなわ女性学」という項目設定は、日本的「女性」概念が一筋縄ではいかないことを明らかにし、さらには「沖縄学」そのものを「ジェンダーとエスニシティ」の視点でとらえ返す場をつくることになるのではないか〉「沖縄女性」は、統計学的にも民俗学的にも、日本の女性一般のカテゴリーでは括れない通念をくつがえす異質性をもっている。本書は、沖縄女性史を〈古層と儒教と近代の併存〉として概観しながら、「おきなわ女性学」を歴史・文化・ジェンダーをふまえて位置づけた論考だ。沖縄女性のアイデンティティとは何か。「沈黙」と「語り」、幻の女性作家の存在、消費される沖縄女性と、「沖縄」学と「女性」学を越境する可能性が見えてくる。(B6判・253頁・2800円・新宿書房)
[カラカラ 第22号 2007年春]
[読売夕刊 2007年2月21日]
■『おきなわ女性学事始』
勝方=稲福恵子著
 近代的な「主体」や「日本の中の一女性」という観点だけでは、沖縄の女性をとらえることはできない。それは、実体概念ではなく、さまざまな関係の網の目のなかで現れてくるものだという。琉球の歴史的古層から現代沖縄の基地問題までに通底するアイデンティティ・ポリティックスを、女性学の視点から論じた力作。
(新宿書房、2800円)
[クレヨンハウス通信 Vol.314]
おきなわ女性学事始 Gender and Ethnicity in Okinawan Studies
勝方=稲福恵子/著
新宿書房/刊
2,940円(税込)
 特異な環境にある沖縄女性の多様性をさぐる手がかりとして、「おきなわ」と「女性」、ふたつのキーワードを複眼的にとらえた新たな学問的カテゴリーを提唱する、意欲的なこころみ! (新宿書房 川平いつ子)
[望星 2007年3月号]
■『おきなわ女性学事始』
勝方=稲福恵子著
新宿書房 二八〇〇円
 ジェンダー(女性的なるもの)と、エスニシティ(民族的なるもの)との出会い──。越境する沖縄女性の多様性を探りながら、沖縄学の未来をひらく。多くの先学の蓄積に拠りながら、「おきなわ」と「女性」という、ふたつのキーワードを複眼的にとらえる。
[日本経済新聞 1月14日]
おきなわ女性学事始
勝方=稲福恵子著
 従来の歴史・民俗研究に女性の視点を加え、沖縄を複眼的にとらえようとする著者の試みをまとめた。世界でも珍しい女性中心の祭事を保つ社会の歴史をひも解き、沖縄の女性が日本女性として単一にはくくれないアイデンティティをはぐくんできた軌跡を分析。戦前期に登場した幻の女性作家、久志芙沙子らを取り上げ、国家や文化の境界線で生きてきた沖縄女性の生活の多様性を浮き彫りにする。
(新宿書房・二、八〇〇円)
本の詳細を見る→<ISBN4-88008-360-7