野本三吉ノンフィクション選集 第6巻
未完の放浪者──魂の通過儀礼
[琉球新報 2009年12月13日]
琉球新報

[沖縄タイムス 6月26日]

[朝日新聞 6月13日]

[出版ニュース 6月号]
野本三吉ノンフィクション選集6
『未完の放浪者 −魂の通過儀礼−』
野本三吉著

 本書は、コミューン(共同体)の原像を求めて、日本各地の共同体を放浪した記録『不可視のコミューン』から、横浜のドヤ街・寿町での日々を綴る『裸足の原始人たち』といった著者の代表作を収めた「野本三吉ノンフィクション選集」の最終巻。
 この巻は他とは違い、全編が書き下ろしで、太平洋戦争が始まった年に生まれた著者が、東京の焼け跡のなかで家族と暮らし、やがて小学校の教員になるものの、学校にある固定的な関係に疑問を持って教員を辞め、北海道から山谷や沖縄にいたる漂流を始めた理由や、その過程を綴った自分史ともいえるもの。一人の生活者として人間の渦になかにあった著者が何を考え、行動してきたのかが克明に記されている。(B6判・321頁・2000円・新宿書房)

[読書人 6月25日]

[望星 7月号]
『未完の放浪者』
野本三吉著
新宿書房 二〇〇〇円
 小学校教員を辞めてから約四年にわたり、北海道から沖縄、水俣、山谷にいたる各地の人やコミューンを訪ね、漂流した著者の自分史。ひとりの生活者として絶えず人間の渦の中で考え、行動してきた著者の四十年にわたる軌跡をたどる初のノンフィクション選集、最終巻。

[毎日新聞 5月9日]
野本三吉選集が完結
 新宿書房(03-3226-5450)刊行の『野本三吉ノンフィクション選集』第6巻『未完の放浪者──魂の通過儀礼』がこのほど刊行され、同選集が完結した。
 野本氏は1941年生まれ。本名は加藤彰彦。小学校教員を務めた後、4年間北海道から沖縄まで放浪。横浜市の児童相談所員を経て91年、横浜市大助教授に就任した異色の経歴で02年から沖縄大教授。同選集は96年から刊行。豊富な現場体験とフィールドワークを生かした教育論、社会福祉論が展開されている。第1巻は『不可視のコミューン』▽第2巻『風になれ!子どもたち』▽第3巻『風の自叙伝』▽第4巻『裸足の原始人たち』▽第5巻『出会いと別れの原風景』。各巻2100円、全6巻で1万2600円(いずれも税込)。
本の詳細を見る→ISBN4-88008-227-9 C0095