［椎葉村］
左右近……景近と阿岐の間に生まれる。宮大工を志し、椎葉を出奔する。
晴近……左右近の兄。景近と先妻の間に生まれる。宮司職を継ぐ。
景近……日向と肥後の国境に近い椎葉村、八村神社の神主。
阿岐……近隣の神社の巫女。先妻を亡くした景近との間に左右近を産む。
寿々……村の鋳物師昌源と宇乃の娘。
吉木・世農……椎葉の杣師。いとこ同士。

［近江猿楽の一座］
重田三十郎……近江猿楽の座頭。
小枝……三十郎の妻。
倭文……小枝が公卿某との間に産んだ娘。
万阿……倭文の妹。小枝が一座の男との間に産んだ娘。

［若狭新田一族］
脇屋義助……新田義貞の弟。
安賀忠章……先祖は、鎌倉幕府に忠誠をつくした安賀高賢。若狭に勢力をもち、脇屋義助の子、義治と政常兄弟を庇護した。
新田義治……旧名脇屋。義助の嫡男。若狭新田家の一代目。安賀忠章の娘妙子との間に治常が生まれる。
脇屋政常……義助の二男。安賀忠章の娘久良との間に園子が生まれる。
新田治常……若狭新田家の二代目。
園子……治常との間に常広を産む。
新田常広……若狭新田家の三代目。
初子……治常と側室倭文との間に生まれた娘。
加祢……初子の乳母。鳥羽鍛冶の宗達の妻。
石丸……小浜八幡の田楽頭人。万阿の夫。

［番匠たち］
清末……椎葉の村大工。左右近の最初の師匠。
玉木……竹田の棟梁。
仙波……加納組の引頭。
兼丈……豊後高田の番匠。妻はセツ。
嘉平……兼丈の子。妻のミワと息子の昇平がいる。
清原盛光……周防大内氏お抱えの番匠。山口の五重塔の建立を指揮する。倭文を内縁の妻とする。