宇江敏勝の本(第1期 全6巻)
1 森をゆく旅−木と人と技
  宇江敏勝著
  46判 268頁 本体2000円
  紀州・熊野に住む「山の作家」宇江敏勝が日本各地の森を歩く。木とともに暮らし、すぐれた技を持つ人との出会いを求める森林紀行。
  
  【目次】
  里
   照葉樹林に生きる
   孟宗の竹林
   テンカラ釣りとふるさと
   栃の実を拾う
   五島の椿
   熊のまき餌
   杣の里の雪
   丹波栗と里山
   生まれ故郷の檜
   わが新築棟上げ
   捨て子と山の神
  
  炭
   土佐備長炭
   たたらの炭
   茶ノ湯炭
   
  技
   丹後半島の藤布
   土佐の碁石茶
   栗の壺杓子
   木地師のふるさと
   よみがえる松煙
   廻国の碁盤師
   鋸と熊野筆
   高瀬船最後の大工
   檜皮師
   
  祭
   鬼の嫡流
   平治川の薙刀踊り
   備中神楽
   
  木
   吉野の天然絞
   悠久の小国杉
   能登のアテ林業
   少年たちの森
   阿波の山見
   大山に登る
   ヤンバルの森と木工師
   
  旅
   雪と森と人と
   広葉樹林の大地
  
  あとがき
  
  
2 炭焼日記−吉野熊野の山から
  宇江敏勝著
  46判 256頁 本体2000円
  人里を遠く離れた造林現場での生活。単純な肉体労働のなかでこれらの作品
  はすべて生まれた。深い孤独と醒めた眼差しで森の日々を描いた山びとの生
  活記。
  
  【目次】
  
   山始め
   稚い鹿
   木立ちをぬけて
   雪の下の茸
   カシャンボの山
   
  
   炭焼日記
   窯づくりとキツツキ
   鳥つるむ
   わが狩猟記
   ケネディ死す
   
  。
   早春譜
   村田銃
   山鼠と山猫
   氷雨
   雪の枕
   寝袋とともに
   
  「
   霧の海
   
  あとがき
  
  現在備長炭事情
  
  新版へのあとがき
  

3 山びとの動物誌−紀州・果無山脈の春秋
  宇江敏勝著
  46判 336頁 本体2200円
  紀州半島の山岳地帯を舞台に、仕事を通じて、さりげなく接触してきた野生
  動物を描く。著者の半生にわたる動物体験記、または動物たちとの交流記で
  ある。
  
  【目次】
  はじめに
  猪
  野兎
  カモシカ
  地面に棲む鳥
  夜に鳴く鳥
  ウナギ
  カニとエビ
  虫たち
  鹿
  狸
  イタチとその仲間
  熊−名人猟師聞き書き
  
  あとがき
  
  増補
   回想の川釣り
  
  新版へのあとがき

  
4 山に棲むなり−山村生活譜
  宇江敏勝著
  46判 228頁 本体2000円
  熊野の山里に棲む著者が、山林労働のかたわら記した山の生活と四季。変貌
  しつつある山村の現在を、なにげないうつろいのなかで静かに語る随筆集。
  
  【目次】
  1
   蛇形地蔵の祭り
   山に棲む日々
   蜜蜂異変
   コメツツジの花
   紀州の茶粥
   寄合い酒
   
  2
   新芽の日記
   下草刈り
   女の稼ぎ
   水普請
   谷川の愉しみ
   精霊おくり
   
  3
   キノコ狩り
   トチ餅を搗く
   最後の牛使い
   小辺路紀行・抄
   宮相撲のころ
   越中富山の薬屋さん
   
  4
   熊野・中辺路の正月
   野辺おくり
   モンは帰らない
   碑
   炭焼くけむり
   尾根道を行く
   
  あとがき
  
  あれから二十年−新版へのあとがき
  

5 樹木と生きる−山びとの民俗誌
  宇江敏勝著
  46判 296頁 本体2000円
  自分の植えた木を伐り出し、家を建てる至福。紀州出身の炭焼き師を追った
  備長炭紀行をはじめ、熊野在住のエッセイストが描く山林の労働と暮らしの
  今昔物語。
  
  【目次】
  
   山の木のひとりごと
    あすなろ
    私の山林【やま】づくり
    間伐【かんばつ】のおくれ
    磨丸太【みがきまるた】
    新築棟上げ
    辛夷【こぶし】咲くころ
    鎌刈りから機械へ
    焼酎党
    紀州の和紙
    日本狼の残影
    前鬼【ぜんき】行
    松が枯れる
    「林道」を考える
    山びと・海を渡る
    植林二十五周年の宴
    
  
   森の時間
    旧正月のころ
    山飛脚【やまびきゃく】
    教育のながれ
    キリの世界
    修羅【しゅら】と木馬【きんま】
    カリカワ
    熊野川の筏【いかだ】
    カシキ関白
    手挽鋸【てびきのこ】
    女たちの碑【いしぶみ】
    森林従来
    炭焼き渡り
    松煙焚【しょうえんた】き
    椎茸山で
    一方杉と南方熊楠
    音窪熊助と熊楠
    
    マヨヒガ−森林の豊饒と崇高
    
  。
   収穫の森
    木こりから始める
    わが杉の由来
    宅地造成
    木を運ぶ
    檜の柱
    木を抱く
    床柱
    地鎮祭とその前後
    大工さん
    棟上げの御馳走
    左官屋さん
    むく板の壁
    移転の夜の夢
    
  「
   備長炭紀行[増補]
  
  あとがき
  
  
6 若葉は萌えて−山林労働者の日記
  宇江敏勝著
  46判 304頁 本体2200円
  緑の海の底にくりひろげられる、木と人間のドラマ。山と生活の労働の世界
  を、そこで働き、生きた著者自身の手記や日記でみごとに再現した。
  
  【目次】
  第一章
   深い静かな山で
      ナラメ谷の地ごしらえ−一九六七年、冬
  
  第二章
   若葉萌えいづる山で
      キリクチ谷の植林−一九七八年、春
  
  第三章
   ヤー・チャイカ(わたしはカモメ)
      東ノ川の林道建設−一九六三年、夏
  
  あとがき