映画『ラマン』の舞台として知られるインドシナ半島南端部、ベトナム領メコンデルタの地に暮らす農民たちは、激動の二十世紀をどう生きたか……? 本書は、ベトナム現代史の生き証人ともいうべき農民たちの語りに耳を傾けてきた一女性研究者が、その30年に及ぶフィールド・ノートより、消えゆくフランス時代の残照を描く書き下ろしエッセイと、民衆の聞き語りを集成!