1969年2月、数人の若者が新宿西口地下広場でギターを鳴らして反戦歌を歌いだした。彼らは3月の毎週土曜日からここに集まり歌をうたい、自らを「フォークゲリラ」と名乗った。一時は5000人を超える人びとを集めたこの集会は機動隊の出動で、7月26日の土曜日を最後に集会不可能となる。
本書はこの間の記録を丹念に追った映画『地下広場』(大内田圭弥監督/1970年/白黒/84分)から、1969年という時代の社会世相を読み解く。
論考・エッセイ(上野昻志、なぎら健壱、筒井武文など)、インタビュー、映画シナリオ採録、大内田圭弥監督フィルモグラフィー、関連年表収録。
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