柳澤 壽男(やなぎさわ・ひさお)
1916年群馬県生まれ。映画監督。 1936年に松竹下加茂撮影所に入社、 1940年に『安來ばやし』で監督デビューするが、亀井文夫作品に衝撃を受けて記録映画を志し、1943年に日本映画社に移籍する。戦後は同社で『富士山頂観測所』『海に生きる』などの力作を発表する。 1951年以降はフリーランスの監督として岩波映画製作所、三井芸術プロダクション、日本映画新社などが製作する企業PR映画に携わり、この分野の代表的演出家の一人となる。しかしPR映画というジャンルの限界に突き当たり、以降は障害者や難病患者の生き様や周囲の社会を捉えた自主製作の長編ドキュメンタリーへと転じる。 1968年の『夜明け前の子どもたち』から1989年の『風とゆききし』までの5本の福祉ドキュメンタリーは代表作となった。
1999年、次回作『ナースキャップ』準備中に死去した。
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