著者紹介 | |||
須山静雄(すやま・しずお) 1925年静岡市に生まれる。父は内務省清水港築港事務所長。 静岡中学(現静岡高校)から横浜工業専門学校(現横浜国立大学)造船科を卒業。 1947年農林水産庁漁船課入省。 1952年夏から約1年間,GARIOA留学生として米国ミシガン大学へ 留学。ここで妻となる越川さち――津田塾大、東京文理大で英文学専攻、のち共立女子大教授――と知りあう。文学への憧憬止みがたく、明治大学文学部(夜間)3年に編入学。この時面接を受けた先生が青沼一郎教授で、以来青沼先生には終世指導を受ける。公務員生活と文学の両立に悩むが、青沼先生の強いすすめとさちや家族の励ましで、文学の道を選択。 1954年メルヴィルの「モービー・デイック」により卒論提出、同年大学院へ入学。また越川さちと結婚し、同時に農林水産庁に退職届を提出する。 1956年明治大学文学部助手。 1957年長男隆志誕生。この 頃から、もともとあまり丈夫でなかったさちの健康に陰が。 1962年「さち同愛病院入院」。それからわずか1年7カ月の 闘病生活の後さち死去。隆志6歳。 1966年河辺名保子と再婚。 1978年3月、隆志は大学2年の春休み愛車スカGで横浜の恋人を訪ねた帰路、深夜の第三京浜道路を時速160キロの猛スピードで側壁に激突即死した。 主な著作に『神の残した黒い穴――現代アメリカ南部の小説』(第1回アメリカ研究図書賞受賞、1981年花曜社)。『腰に帯して男らしくせよ』(1986年東峰書房)。短編小説「しかして塵は――」(『腰に帯して男らしくせよ』に収録)で第3回新潮新人賞受賞(1971年)。『海鳴り』(1981年近代文芸社)。 主な訳書にウィリアム・フォークナー『八月の光』(冨山房)。 ウィリアム・スタイロン『闇の中に横たわりて』(白水社)。フラナリー・オコナー『オコナー短編集』(新潮文庫)。メルヴィル『クラレル――聖地における詩と巡礼』(1999年南雲堂)。その他がある。 明治大学・聖学院大学教授(定年退職)。同人 誌『月水金』同人。 | |||