11月20日を過ぎた頃から、お世話になった方々へ、新宿書房の解散・閉業のご挨拶を送り始めた。
2月末で取次・書店さんとの取引を解約し、倉庫在庫の整理、SS文庫(港に人)の立ち上げなど、
10月末ですべて閉業の仕事が終わったのである。これらのことはHPでも掲示した。
すぐにみなさんから、このお知らせの反応が電話やメールや郵便葉書などで送られてきた。
その一部をここに感謝をこめてご紹介したい。ありがとうございました。
1. 川平いつ子(フリー編集者・校正者)さん
昨日、ご丁重なご挨拶状を頂戴しました。
わざわざありがとうございます。
新宿書房と、村山さん、加納さんには、わたくしの方こそ、
言葉に言い尽くせないほどお世話さまになりました。
わたくしは、2003年8月末でB社を辞めましたが、
この年2月に亡くなられた田村義也さんの追悼集をつくるということで、
四谷時代の新宿書房に転がり込んで、仲間に加えていただきました。
フリーになってちょうど20年ということになりますが、
おかげさまで、楽しい環境で、いろいろ学ばせていただき、
今日まで細々と仕事をつづけることができました。
村山さんのご恩は、一生忘れません。感謝の思いでいっぱいです。
長いあいだ、ほんとうにありがとうございました。
新宿書房のHPは閉じられるとのことですが、
「しらさぎだより」は、ぜひ継続していただきたいものと存じます。
どうか、みなさま、くれぐれもご自愛のうえ、
新たな再出発をなさいますよう、お願いいたします。
心からのお礼まで。川平
2. 米田綱路(図書新聞)さん
村山さま
お世話になっております。お便り拝受いたしました。
長い間お疲れ様でした。昨年おうかがいしましたおりのお話が
蘇ってまいります。貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございます。
長きにわたりご友誼を賜り改めて御礼申し上げます。
みなさまにもよろしくお伝えくださいませ。
当方行きがかり上、いましばらく出版の世界に関わり続けますが、
今後ともお力添えを賜りたく、なにとぞよろしくお願い致します。
ありがとうございました。米田
3. 石井隆広(神田神保町・東京堂書店)さん
新宿書房 村山様
お世話になっております。
東京堂書店の石井です。
解散のお知らせ頂戴いたしました。
こちらこそ大変お世話になりました。
4. 松元保羅(教会牧師)さん
村山さん
大切な封書を昨日、教会で受け取りました。
村山さんらしい卒直で暖かなことばに胸が熱くなりました。
私が言える立場ではないですが、ほんとうに長い間、編集者として
本一筋に生きてこられたことに敬意とともにお疲れさまでしたと、
思わずことばにならないことばが出ました。
私などは、とっくにもう終わっていますので、村山さんの現在の
思いを想像したくても、想像できないのですが・・・。
旅三昧。そして軽やかで味のある旅のエッセイを
記録してくださると良いのになあ~と勝手に思っています(笑)。
読みたいです。
5. 上島敏昭(大道芸人・『大道芸アジア月報』主宰者)さん
村山さま 新宿書房解散の案内、届きました。寂しい限りです。
私もそろそろと思わざるを得ません。取り急ぎ、報告まで。
6. 松岡正剛(編集工学研究所)さん
お疲れ様でした。朝刊のサンヤツの告知を見るたびに、あの日々を想い出しました。
杉浦さん、ですね。佳きかな、新宿書房。
7. 手島眞沙子(高校の同級生)さん
ご挨拶状ありがとうございました。これまでお忙しい日々を過ごされていたことを お察ししておりまます。お疲れがでませんように・・・。
8. 田北明大さん
旧・新宿書房 ご担当者さま
お世話になります。
共同通信文化部で出版関係の取材を担当しています田北明大と申します。
この度、御社よりいただいたお手紙などで、御社が10月末に閉業されたということを知りました。
長きにわたって良質な本を刊行されてきただけあって、大変なご決断だったかと存じます。
弊社もたびたび書評などで紹介させていただくことがあり、大変お世話になりました。
共同通信としても、新宿書房が閉業したということを、新宿書房のこれまでの業績を紹介しながら、出版関連のニュースとして各地方紙に広く伝えたいと思っています。
そこで、閉業の経緯やこれまでの歩みについて、代表の村山恒夫さまに直接お話をうかがう機会を
設けていただくことは可能でしょうか。
可能でしたら今週あたりでお時間取っていただけるとありがたいのですが、いかがでしょうか。
大変な時期にこのような無理なお願いをして恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
なにとぞ、よろしくお願いいたします。
*田北記者は取材で11月30日に白鷺に来宅された。
9. 井上実(ドキュメンタリー映画『キャメラを持った男たちー関東大震災を撮る』の監督)さん
村山恒夫さま
新宿書房のお知らせ、ありがとうございました。
そして長い間、大変お疲れさまでした。
先日大阪の〈風まかせ〉に行った際も話題になり、一様に残念がっておりました。
書房の知名度と高いご評価に感嘆いたしました。
せめてHPだけでも継続できましたらいいなと。いかがでしょう。
10.林浩平(詩人・文芸評論家)さん
新宿書房 村山恒夫さま
先ほど落掌しました封書で、新宿書房の「閉業」を知ったところです。
そうでしたか、それは残念ですが、長い間の出版活動、お疲れさまでした。
宇江敏勝さんの著作とともに、小生のなかでの新宿書房の名前は消えません。
書棚の目立つところに、宇江さんの著作を並べておきます。
詩の世界でも、書肆山田といい、札幌の響文社といい、廃業が続き
寂しい限りです。
ただ、「港の人」が、在庫を引き継いでくれるのは良かったですね。
挨拶までに。 林 浩平
11.川井ゆう(『わたしは菊人形バンザイ研究者』の著者)さん
村山恒夫さま 加納千砂子さま
昨日、同じ色で同じ形の封筒なのに、切手がちがって消印もちがう二通のお手紙
が届きました。
それだけで、本当に新宿書房がなくなってしまうことを感じて寂しくなりました。
しかも差出人には「旧」新宿書房と書かれていました。
新宿書房がなくなることは、これまでできるだけうわべでやり過ごそうと思っておりましたが、
今回ばかりはズドーンと心に響きました。
でも中を見て、港の人がSS文庫として、販売を継続していただけることを知り、
おふたりが、その後のことを思い、わたしが「ボ」としている間にも、
各所を奔走しておられたのだと知り、今度は打って変わって心があたたかくなりました。
そして来春まではメールアドレスが生きていることを知り、
喜んでメールをさせていただいた次第です。
ありがとうございます。
これまでにわたくしのためにさいていただいたお気遣いに心から感謝いたします。
川井ゆう
12.加藤久子(沖縄文化研究者)さん
村山さんからのお知らせはショックで、淳と電話で話しました。でもさすがの人脈で「港の人」に販売を引き継がれたのは、さすがだと存じます。
今後も淳ともども、ご指導を賜わりたくお願い致します。
加藤久子
13..松本芳司(日経弘報社)さん
新宿書房 村山様
お世話になります、日経弘報社 松本です。
封書にてご挨拶いただき、誠にありがとうございます。
私も、移転後、一度もお会い出来ず、とても残念です。
色々と親切にいていただき感謝しております。
お身体の方、どうぞご自愛くださいませ。
本当にありがとうございました。
14.上野勇治(港の人)さん
村山様 加納様
本日、ごていねいにご挨拶状をいただきました。
ご縁をいただき、20代の頃から長きにわたってご指導、おつきあいをいただき
誠に有り難うございました。感慨深く思います。
これからも御社の宝、SS文庫を大事に盛り立てていくように努めていきます。
どうぞよろしくお願い致します。
お疲れ様でした。
上野勇治拝
15.にのみやゆうこ(編集者)さん
村山さんへ
お知らせ、ありがとうございます。
封筒のかたちや文字の色、*
切手の絵など、とても素敵ですね。
長いあいだ、お疲れさまでした。
最初に訪ねた、新宿の事務所のことを思い出します。
(ふわーっとしか浮かびませんが・・・)
これからは個人にもどり、つくりたい本をつくるのですか?
近いうちに、ぜひお疲れさま会を開きましょう。
さくらや妹を誘ってみましょうか。
にのみや
*デザインは桜井雄一郎さん
16.大場ひろみ(フリーちんどん屋・ライター)さん
村山恒夫様
突然の新宿書房閉業のお知らせに
大変衝撃を受けております。
実は、昨年の見世物学会にお姿が見えなかったので、
お加減悪いのかとひそかに心配しておりました。
お体は大丈夫でしょうか?
新宿書房さんのHPを覗いて、
「しらさぎだより」なるブログがあったのを知り、
それによればお体のことは特に書かれていないようですが、
息災であること、祈っております。
今年8月には、鈴木一誌さんが亡くなり、
何年か前の加藤敬事さんに続いて、尊敬し頼りに
していた恩人が次々と旅立っていくことに、
幾つになっても不甲斐ない身は、
このような不安なご時世、嵐の中の孤児のような
心持ちでおります。
『新宿書房往来記』も抜群に面白く、感想も
お話ししたいと思っておりました。
見世物学会もこれからどうなるかといろいろ思いますが、
それはまあ、二の次のこと、
まずはご自愛なされますように。
とりあえずご連絡させていただきました。
失礼いたしました。
大場ひろみ
17.根本道子(国立映画アーカイブ技能補佐員・フィルム技術者)さん
村山様 加納様
閉業のお知らせ有り難うございます。「廃業」ではなく「閉業」なのですね。似たような言葉ですが、「閉業」という言葉を選ばれたお気持ち、
とてもよくわかるような気がいたします。すべてのものには終わりがあるとわかっていても、「終止符」を自ら打つことには、勇気と決断と少なからずの「寂しさを乗り越える力」がいりますね。
私は昔、少しだけ桜映画社の映画の仕事をお手伝いさせていただいたことがありますが、また不思議なご縁があって村山さんや加納さんとお知り合いになれたことをとてもうれしく思っております。
新宿書房では480冊もの本を出されたのですね。私はそのうちの数冊しか拝読していませんが、とちぎあきらさん訳の『ロバート・ロドリゲスのハリウッド頂上作戦』はとても楽しく読ませていただきましたし『S先生のこと』や『そっちやない、こっちや』も深く心に残っています。
また、なにより村山さんがお書きになった『新宿書房往来記』の簡潔でいて心のこもった文章からは多くの事を教えていただきました。詩人の山尾三省さんのことも全く知らなかったのですが、村山さんの文章に触発されて、その詩集や山尾春美さんの本も初めて読んでみました。良い本には、良い本を呼び寄せる力があるのだとつくづく思ったりもしました。
これからも「ひとり編集者」「ふたり編集者」?として一冊でも多くの良い本を出されることを願っております。
根本道子