4月22日土曜日、8時半に中野駅近くにある病院に行く。ちょうど1年前のこの日、この病院の整形外科で人工膝関節置換の手術を受けたのだ(当コラム37~39参照)。7、8年前から私の両膝の関節は動かすたびに痛みが出て、歩行がスムーズにいかなくなった。早くから「変形性膝関節症」だといわれ、近所の整形外科医から左右の膝に、毎月いや最後は隔週ごとに、ヒアルロン酸を注射してもらってきた。医者を変えてみたり、整骨院に通ったりもした。しかし、軟骨はいよいよすり減り、薬による修復は難しく、ついに両膝同時に人工膝関節置換術を受けることになったのだ。2022年4月21日に入院、翌日手術、5月の連休をはさんで3週間入院した。この病院を選んだのは知り合いから、いい先生がいるのでぜひ手術を受けなさい、と背中を強く押してもらったからだ。人工膝関節置換術は片膝ずつ行う場合が多いが、担当のF先生は両膝同時に置換しましょうと言われた。入院の翌4月22日、およそ9時間の手術を受けた。全身麻酔だったので、夕方になって目が覚めた。気がつけばすべてが終わっていた。
退院後、6月、9月と主治医の検診を受け、この日は術後満1年の検診なのだ。人工関節の部品は金属とプラスチックで構成され、金属はチタン、プラスチックはポリエチレンだ。術後の注意点として、和式の生活スタイルは膝関節にとって負担が大きいので、できるだけ洋式の生活スタイルにする、トイレは洋式に、正座はNG。脱臼、亜脱臼にも注意しましょうと言われた。また、人工関節は消耗しにくい素材で作られているが、やはり年月を重ねるとすり減るそうだ。耐用年数は10年~15年といわれるが、これを延ばすためにも体重のコントロールに励んでくださいと言われた。またどうしても人工関節の緩み、破損は生じることもあるので、年に一度の定期検診は重要ですと告げられた。
レントゲン撮影を済ませ、F先生の診察室の前で順番を待つ。F先生はにこやかに迎えてくれた。白衣の下から、いつもなかなかおしゃれなシャツを着ていらっしゃるのがわかる。この日もお互いマスク着用での診察だ。実は先生の顔は病院のHPで見ているが、素顔は拝見したことがないのだ。整形外科の受付の女性看護師3人も同じ。このコロナ時代の記憶はこれからどうなっていくのだろう。
膝の上までズボンをあげ、傷跡を出す。レントゲン写真も見せてもらう。正常のようだ。先生の前を何回か歩く。そして、ベッドの端に座り、膝の屈伸ぐあいのチェックを受ける。90度、120度と曲げる。なんの痛みもない。1日平均6000歩の散歩、週2回各回40分のリハビリを行きつけの整形外科で受けていること、水中歩行も時々やっていることを報告する。先生から特に問題はない、歩行時間も制限は特にない、といわれホッする。次回は何もない限り1年後に会いましょうと言われた。最後に、この調子だとこの人工骨30年はもつ、人間(わたしのこと!)の寿命を超えるねと、冗談もおっしゃった。たしかに私はそんなに長生きしない。
さて、明日の朝の散歩は格別気分がいいに違いない。