「アイスランド映画祭」東京は盛況のうちに終了

[2006/3/23]

 3月4日から東京・渋谷のユーロスペースで開催された「Bíó '06アイスランド映画祭」は10日、フレゼリック・トール・フレゼリクセン監督(217ページ)の『ナイスランド』が上映され、引き続いてトーズル・アイギル・オスカーソン駐日アイスランド大使が挨拶して締めくくられた。この後、18日からは神戸アートビッレッジセンターに場所を移して開催される。

 このところ日本では公開されていなかった、アイスランド映画を観る貴重な機会となった今回の映画祭。

ビョークやシガー・ロスなどアイスランド出身のミュージシャンの人気もあってか、一般の関心も高かったようで、作品によっては立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。

 また、ゲストとして来日した『ナイスランド』、『エンジェル・オブ・ザ・ユニヴァース』のフレゼリック・トール・フレゼリクセン監督、『ダーク・ホース』のダグール・カウリ監督(228ページ)、映画編集者のヴァルディース・オスカルドッティルの関連作品上映後のQ&Aも、熱心なファンから多くの質問が寄せられ、限られた時間ではあったが、彼らのコメントを直接聞く貴重な場となった。

 ただ、フレゼリクセン監督はラース・フォン・トリアー監督の新作、「The Boss of IT All」(Direktøren for det hele)に出演(もちろん俳優として)するのだが、その撮影のスケジュールの都合上、一足早い帰国となってしまった。ちなみにこの作品、IT企業を舞台にしたコメディだそうで、フレゼリクセン監督の演技もさることながら、トリアー監督の、ITとか企業買収などの、いかにも現代社会を象徴するようなテーマに対する風刺の感覚も楽しみな作品になりそうだ。

 神戸の映画祭開催期間はわずか3日間。北欧映画やアイスランドのロックバンドなどに興味のある関西のみなさん、お見逃しのないように。
映画祭レセプションにて。
左からダグール・カウリ、ヴァルディース・オスカルドッティル、フリゼリック・トール・フレゼリクセンの各氏。
映画祭公式サイト:http://www.bio06.jp/
神戸アートビレッジセンター:http://kavc.or.jp/
The Boss of IT All(英語):http://www.trust-film.dk/off_vis_film.asp?id=186

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