『歓びを歌にのせて』大ヒット中

[2006/1/24]

 昨年12月に上映が開始されたスウェーデンのカイ・ポラック監督作品『歓びを歌にのせて』(本コラム第4回参照)が大ヒットしている。東京の封切館、渋谷のル・シネマでは連日満席という状態で、配給元のエレファント・ピクチャーでもここにきて全国のシネコンなどへ上映を急拡大中。

 1月7日からはシネプレックスわかば(埼玉県坂戸市)、シネプレックス幕張(千葉市)、川崎チネチッタなど全国14館での公開が始まり、1月14日からはチネ・ラヴィータ(仙台市)、伏見ミリオン座(名古屋市)など5館での公開が始まった(いずれも公式サイトによる)。東京地区はまだル・シネマ1館での公開にとどまっているが、現在他館での公開についても交渉中らしい。東京以外でも未定ではあるものの、いくつか交渉しているところはあるようだ。上映館は、決まりしだい公式サイトの「theater」のページでお知らせします、とのことなので、最寄りの映画館をチェックしてぜひ作品をご覧になってみてはいかがだろう。なお、渋谷のル・シネマは定員入替制なので、あらかじめ混雑状況を問い合わせるとよい(03-3477-9264)

 筆者の記憶するかぎり、日本でスウェーデン映画がこんなにヒットすることは、ここ数年なかったように思われる。この原因について配給元に尋ねてみたところ、もちろん内容の素晴らしさもあるが、TBS系列の「王様のブランチ」ほか情報系のテレビ番組などメディアで比較的よく取り上げられたことや、ル・シネマで連日満員であることが口コミで伝わったことなどがあるのではないか、ということだった。

 ちなみにこの映画の主なロケ地はスウェーデンの北にあるルーレオ(Luleå)。キルナの鉄鉱石を原料にした製鉄がさかんな工業都市で、ラップランド観光の拠点のひとつでもあるが、人口7万2000人あまりの小さな町である。この映画が撮影されたのもちょうどいまと同じ季節。足を運ぶと、映画の世界がより身近になるかもしれない。ただしとても寒いが。
映画の公式サイト:http://www.elephant-picture.jp/yorokobi
Bunkamuraル・シネマ:http://www.bunkamura.co.jp/cinema/lineup.html
ルーレオ・コミューン公式ページ(英語):http://www.lulea.se/lulea/alltomlulea/engelska/default.htm

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