「山形国際ドキュメンタリー映画祭2005」の開催

[2005/10/24]

 山形市内で1989年から1年ごとに開催されている山形国際ドキュメンタリー映画祭が、今年も10月7日(木)から13日(木)まで行われた。コンペティションには北欧からの作品も多数出品。本書掲載の作品では、日本でも公開された劇映画『白夜の時を越えて』(138ページ)のピルヨ・ホンカサロ監督(214ページ)による『メランコリア 3つの部屋』(Melancholian 3 huonetta:2004)がある。ほかにもフィンランドのメルヴィ・ユンッコネン(Mervi Junkkonen)監督の『静かな空間』(Hiljainen tila='05)、アイスランドのオーラフ・デ・フルル・ヨハネスソン(Olaf de Fleur Johannesson)監督の『アフリカ・ユナイテッド』(Africa United:'05)、スウェーデンのヨハン・ルンドボリ(Johan Lundborg)監督の『老いた猫のお引越し』(Att Flytta vuxna Katter:'04)、同じくスウェーデンのミハウ・レシチロフスキ(Michal Leszczylowski)監督の『リハーサル』(Repetitioner:'04)といった作品が上映された。ミハウ・レシチロフスキ監督は、「Lilya 4-ever」(172ページ)、『エヴァとステファンとすてきな家族』(159ページ)、「Jalla!Jalla!」(161ページ)など、ルーカス・ムーディソン(214ページ)やヨセフ・ファーレス(219ページ)監督ら多くのスウェーデン作品の編集も手がけている。

 上記の北欧のものを含め、15作品がノミネートされた映画祭だったが、北欧作品の中では『静かな空間』が優秀賞を受賞した。監督である彼女の両親は酪農家だが、地域の開発のために廃業に追い込まれる。そんな彼らの様子を描いた作品。ユッコネン監督は1975年生まれ。ヘルシンキ造形芸術大学(UIAH)でドキュメンタリー映像と編集を学び、本作のほか、何本かのドキュメンタリーや短編を手がけている。
 
公式サイト:http://www.city.yamagata.yamagata.jp/
受賞作の詳細(英語):http://www.ses.fi/en/film.asp?id=649

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