2017年10月
 

「ステフィとネッリの物語」全4巻
海の島』『睡蓮の池
海の深み』『大海の光

 
 
 
 

第二次世界大戦中、中立の立場のスウェーデンは、ナチスの迫害から逃れてきた500人のユダヤ人の子どもたちを受け入れた。
本書は、この史実をもとにユダヤ人姉妹ステフィとネッリの6年間を描いた長編小説。ウィーンで医師の父、音楽家の母のもと裕福に暮らしていた二人が、言葉も文化も何もかも違う環境で、姉妹それぞれが成長してゆく姿を丁寧に描いている。訳者の菱木さんは次のように解説している。
「4部作に共通する最大のテーマは、あらがいようのない戦争や理不尽あ人種差別に対する作者の静かな怒りです。物語の中に具体的な戦闘シーンや収容所の描写はなく、戦況はラジオのニュースや両親からの手紙で伝えられます。作者の目はステフィとネッリの内面に多く向けられ、二人の心の揺らぎを通して、戦争に翻弄される人々の深い悲しみを浮かび上がらせます。」
コルチャック賞など数々の文学賞を受賞した児童文学の傑作である。